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TRYDERの一週一雑

一週間に一度の更新を目指す雑記。自分が堪能したコンテンツを記す備忘録的なアレ

ウィッチャーを産んだデベロッパー CD projekt REDとは!? 第1回【起業と理念】

ゲーム業界 CD Projekt RED

 

あいさつ

どうも、涼しかったり暑かったり身体に気をつけたい天気ですね。

 

ところで僕は、ウィッチャーにハマっております。

 

元々、ウィッチャー3をやるためにThe Witcher(一作目)をやり始めたのですが、荒削りながら楽しいです。特にウィッチャーシリーズの特徴として性描写があるのですが、The Witcherでは性行為を行うとカードがもらえるので、ついついお使いクエストとか頑張っちゃいますよね。

ええ、アレです。アダルトカードキャプターです。

 

さて、このウィッチャーシリーズですが、ポーランドCD projekt REDという開発会社が作っているゲームです。

 

様々なところがゲームの賞を主催していますが、2015年は「16th Annual Game Developers Choice Awards」や「Golden Joystick Awards」など各地の賞でウィッチャー3が最高賞であるGOTY(ゲームオブザイヤー)を受賞しました。

 

僕はウィッチャー3がポーランドという馴染みの無い地で生まれ、しかも日本のネット上ではwikipediaのページさえ作られていない謎多きこの会社に興味が湧いたので調べてみることにしました

 

調べてみると思った以上に興味深く、とても記事が長くなりそうなので、前編と後編全4回(予定)に分けます。

 

※注意点――私の英語能力はガバガバなので、翻訳上のミスがあるかもしれません。google翻訳から滑らかなニュアンスになるよう原文と照らしあわせながら調整しましたが、後でソースも掲載しますので間違いがありましたら指摘していただけると幸いです。

 

0.ウィッチャーとは

ポーランドファンタジー小説「魔法剣士ゲラルト」シリーズが原作のゲーム。

ウィッチャー3 ワイルドハント

 最新作:ウィッチャー3 ワイルドハント

 

 

ウィッチャーとは怪物狩りのために修行をした人たちのこと。強靭な肉体を持ち、生殖能力が無くなり、病にかからず、様々な印(魔法のようなもの)を使え、獣の目になったりするなど最早、人間では無く人間からも差別されるが、世界が荒れるとその強大な力を人々はあてにしました。

 

このゲームはそんなウィッチャーの一人である白狼と呼ばれるリヴィアのゲラルトを主人公にしたアクションRPGです。

 

ウィッチャーシリーズは全三部作

  • The Witcher(未翻訳 PC:modで日本語化可能)
  • The Witcher2:Assassins of Kings(字幕のみ Xbox360/PC)
  • The Witcher3:Wild Hunt(音声、字幕完全翻訳 PS4/XboxONE/PC)

最新作のウィッチャー3ではオープンワールドで、壮大な世界観や美麗なグラフィック、アクションの面白さ、サイドクエストの作りこみ、ローカライズの完成度など全てが評価されています

 

日本では海外製ゲームにも関わらず、PS4だけで異例の14万9337本(2016年2月7日時)を突破、PSアワードユーザーズチョイスも受賞し、日本のユーザーにも注目されていることが分かりますね。

 

オススメはPC版。性描写が特徴のウィッチャーですが、CS版だと規制されているので元々の仕様で楽しみたいという方はPCが良いでしょう。

 

ただし、PC版が売れてもとてつもないクオリティのローカライズを行ったスパイク・チュンソフトに一銭もお金が入らないので、PC版もCS版も買いましょう(義務感)

 

超簡単にゲームの紹介をしたところでCD Projektに迫っていきたいと思います。

1.CD Projektの立ち上げ

 長らく共産主義国家だったポーランド人民共和国が、現在の民主国家であるポーランド共和国になるのは1989年。

CD Projektの創設者であるMarcin Iwiński(マルチン・イヴィンスキ)Michał Kiciński(ミハル・キチンスキ)ポーランド人民共和国時代の貧困な時期に産まれた。

 

少年時代、欧米のゲームを買うことはほぼ不可能。当時は著作権法も無かったため、マルチンは海賊版のゲームを高校で売り、ミハルはその時のビジネスパートナーだった。マルチンは高校時代についてこう述べている。

ゲームは常に僕達の情熱であり、ミハルと一緒に学校をサボってAmiga(1985年のコンピューター、強力なグラフィック機能が特徴)やビデオカードを積んだPCで遊んでいたよ

 

彼らは当初からゲームを開発したかったが、資本も知識も無かった。しかし、ある機会が訪れる。それは、彼らが当時では画期的なCD-ROMでゲームを初輸入したことだった。

マッドドッグマックリー、The 7th Guestをアメリカの小さな卸売業者から輸入して売り始めると、それはビジネスになっていた

 

彼らは税務署に駆け込み、ドアをノックしてこう言い放つ。

「ねえ。会社を作りたいんだけど、何をすればいい?」

 

1994年、高校を出ると彼らはすぐに会社を共同設立した。名前はCD Projekt、持っていたものは2000ドルとコンピューターのみ。仕事場は友達のアパートの一室。

彼らはポーランドのずさんな著作権管理市場の欧米ゲームに対する無関心さに目をつけ、ビジネスを始めた。

 

2.ローカライズ業務へ

当時のポーランドは東ヨーロッパ最大のフリーマーケットと言っても過言ではなく、誰でもグレネードランチャーを買えるほどである。

そのため、ゲームや音楽も常に海賊版に晒され、競争相手も海賊版だった。

 

彼らは合法なゲームを購入することに納得出来るような価値を考えていた。そこで彼らは一つの賭けに出る。Bioware社開発、Interplay社販売のゲーム、バルダーズ・ゲートの契約だ。

Baldur’s Gate 完全日本語版

 

それが素晴らしいゲームであることは分かっていたし、ポーランドで人気があることも分かっていた。しかし、当時の人々は英語よりロシア語を学んでいた。

そこでポーランド最初のローカライズを行ったのだ。

 

マルチンは語る。

中でも最高だったのはバルダーズ・ゲートが5枚組だったことだ。海賊版に3ポンドをいちいち払わなきゃいけないのは、買うのを尻込みさせただろうね。

 

バルダーズ・ゲートはゲーム3000本分のコピーライセンスを取得するのに30000ポンド、ローカライズにも30000ポンドかかった。

 

そこで人気を後押しする方法としてゲーム内のキャストにポーランド人気俳優を起用するというマーケティングを行った。マルチンの父親は映画のプロデューサーであり、俳優の起用を手助けした。尋常ではない費用がかかり、縮み上がっていたが社はそれに賭けていた。

 

発売時、定価は30ポンド。ポーランドではとても高価で、CD Projektでは他のゲームをいつも15ポンドで売っていた。

しかし、製品には豪華な特典を数多く付け、海賊版に劣らないための付加価値を付けた。当時、5枚組を一番安く買えた海賊版は15ポンド、特典のためにさらに15ポンド出す人はたくさんいるだろうと期待していた。 

 

この頃をマルチンはこう振り返る。

当時の市場は未開でゲームを売る小売チェーンが無い中、自分たちでPRや販促を行い、数年間は家族経営のような小さい店で売っていた。

フォルクスワーゲンはゲームで一杯になって、ポーランド中の小さい店を売り歩いたよ

 

その結果、受注は伸びまくり、最終的に初日の出荷分は18000本にのぼった。当時、ポーランドでの一般的なゲームの売上は1000~2000本。それが初日で18000本を出荷することは大成功という言葉では収まらなかった。

あまりに多すぎて、会社の倉庫では足らず、倉庫を借りなければならなかったほどであった。

 

こうしてCD Projektのビジネスは始まり、付加価値の大切さを学んだ。

 

そこで得た収益額は2002年に設立される開発会社CD Projekt REDの立ち上げに十分であり、最初に投資し、開発したゲームはウィッチャーだった。

 

3.CD Projektイズム

このように彼らの事業は海賊版の販売から始まり、販売代理店を経て著作権法が改正されるとローカライズに移行した。最終的に自社でのゲーム開発事業を立ち上げ、その部門がCD Projekt REDである。

 

これらのことは全て、単に誰よりも先にゲームをプレイしたかったという理由から始まったのだ。マルチンはこう語る。

事業を設立する理由としては愚かだったのかな。けど、これが一番重要だったと思う。

 

この経緯から海賊版に対しての締め付けはせず、サービスで付加価値を付ける考え方を尊重している。各言語へのローカライズにも力を入れているのはそういった考え方があることから来ている。

 

こんな逸話がある。

 

日本ではThe Witcherが発売された際に、日本語MODが製作された。これをCD Projektがどこかから聞きつけ、翻訳管理人に連絡をとり公認MODになった。

この時も、技術的な支援はもちろん、物語上のニュアンスの質問にも応じるなど、CD Projektが各国のファンコミュニティを大事にする姿勢が表れている。

 

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▲この画像はユーザーズチョイス賞を受賞した時の日本のファンに向けたメッセージ

 

この姿勢はウィッチャー3でも崩されることはなく、積極的に他国のローカライズに協力し、全世界同時発売を成し遂げた。ここでも逸話があり、なんとウィッチャー3を初めてクリアした人物はCD Projekt本社に訪れていたスパイクチュンソフトローカライズディレクター本間覚さんだったそう。

 

このように、自身がゲーマーであるからこそゲーマーを第一に考える姿勢や精神をCD Projektは持っている。

 

この考え方は経営理念とも言えるものであり、2008年にDRM(デジタル著作権の保護をする技術:コピーガードなど)フリーのオンライン販売会社GOG.comを立ち上げた時にも、このCD Projektの考え方が顕れている。

 

GOGはGood Old Gameの頭文字、つまり現代の人に昔のゲームをDRM無しで提供したかったのだ。

GOG.comは海賊版を取り締まろうとせず、サウンドトラックや詳細なマニュアル、技術サポートなどのハードワークを行うことで、ゲームに付加価値を付け品質改善を行っている。

 

 

 

第2回へ続く…

【次回はCD Projekt REDにフォーカスする予定】

1zatsu.hatenablog.com

 

ソース

The wild road to The Witcher 3 | Develop

How the team behind The Witcher conquered Poland | Polygon

Seeing Red: The story of CD Projekt • Eurogamer.net

『ウィッチャー3 ワイルドハント』スタジオ・ヘッドにインタビュー、CD Projekt REDが贈る次回作はどうなる? - ファミ通.com

4Gamer.net ― ポーランド生まれのシングルRPG,「Witcher」の日本語化MODがメーカー公認へ

『ウィッチャー3』を日本に届けた男が今語るローカライズ理念―スパイク・チュンソフト本間覚氏インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

 

上記の中で一番詳しかったのがEurogamerの記事。これをベースに他サイトを参考にしながらまとめていきました。

凄く貴重なお話が、詳細に載っていますので是非Eurogamerの記事はご覧になってみてください。今の時代は拡張機能等で全文を機械翻訳出来ますので、気軽に読むことが出来ますよ。

※もしも誤訳があればお教え下さい。修正致します。