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Forza Horizon 4にトヨタ車は登場するのか

どうも、TRYDERです。

 

ゲーマーにとっては年に一度のビッグなお祭り、E3が6/12~6/14にわたって開催されました。

今回はレースゲームが好きな私的に気になる『Forza Horizon 4』に関するトピックを語ってみようと思います。


マイクロソフトは6月10日、Xbox E3 ブリーフィングにおいて『Forza Horizon 4』を発表した。機種はXboxOne/PCで、2018年10月2日予定。

Forza Horizon』シリーズといえばレーシングゲーム『Forza mortorsport』シリーズのスピンオフで、オープンワールドベースが特徴。ナンバリングごとにイタリアやオーストラリアといった舞台を再現しており、一般車も走る公道でレースやドライブが楽しめる。

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スピンオフながらThe Game Awards 2016 D.I.C.E. アワードといった数々の賞を受賞し、今やそのフォロワーは多数。本作も期待作で間違いなしなのだが、コミュニティ内で1つの懸案事項が存在する。それはトヨタ車が登場するか否かという問題だ。

 

トヨタ車の露出が減った2017年

自動車史においてトヨタは欠かせない。フォルクスワーゲングループに次ぐ世界第2位であるトヨタは数々の名車を手掛けてきた。

レーシングゲームにおいても、トヨタ・ホンダ・日産・マツダ・スバルといった日本車は常連のラインナップだ。ところが2017年を境にトヨタ車がレースゲームに登場しなくなっている。

 

2016年発売の『Forza Horizon 3』ではFJ40ランドクルーザー、スプリンタートレノGT APEX、セリカ GT-FOUR、JZA80スープラ、86GTといったトヨタ車が収録されていた。対して『Forza Motorsport 7』ではトヨタの市販車は皆無。トヨタに版権が帰属しないハイラックスArctic TrackとランドクルーザーArctic Track、NASCAR系レーシングカー、イーグルMkIII、T100のみが収録されているという異様さだ。

 

この動きはForzaだけに限らない。『Need For Speed(2015)』でも『Need For Speed:Payback(2017)』になるとトヨタ車の収録が0となった。トヨタ車が確認できない代わりに販売店らしきものは確認できる(下画像)のはEA流の皮肉だろうか。

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▲『Need For Speed:Payback』内で確認出来るイースターエッグ。LOONG TOOTYAはLongo TOYOTA(米国のディーラー)を意味し、XUESLはトヨタブランドであるレクサスのアナグラム、CISONは2016年まで存在したトヨタブランドサイオンのアナグラムである(redditより画像転載)

無論、トヨタ車が収録されないことはデベロッパーの采配ではない。Forzaを開発したTurn 10 studioやニード・フォー・スピードのEAが一様に「今後のタイトルで収録されることを望む」と声明を出していたため、水面下で交渉は進んでいたが決裂したようだ。

 

その一方、トヨタ車が登場したゲームもある。収録作を見てみよう。

Project Cars 2(2017)GT-86、GT-86 Rocket Bunny GT4、GT-86 Rocket Bunny Street、TS020 GT-One、TS040 Hybrid

WRC7(2017) ― ヤリス

グランツーリスモSPORT(20172000GTスープラ3.0GTターボスープラRZMR2 GT-S86GT86GRMN、86 Gr.Bラリーカー、S-FR、S-FRレーシングコンセプト、TS030 Hybrid、TS050 Hybrid、FT-1、FT-1 VGT、GRスープラ レーシングコンセプト

GRAVEL(2018) ― 222D、セリカターボ4WD、GT86 CS R3、ハイラックスランドクルーザーT100

 

※太字赤は市販車(カスタムカー抜き) 

基本的にグランツーリスモSPORT以外、ピックアップトラックか競技用車両に限られていることが分かる。この問題に関し、トヨタ側やデベロッパーの詳細な公式声明は無いが、コミュニティで議論されてきた内容を紹介しよう。

 

何故、トヨタ車が収録されないのか

上のリストでは基本的にグランツーリスモSPORT以外、ピックアップトラックか競技用車両に限られていることが分かる。これを以てグランツーリスモ側がForza等に対して、トヨタ車を登場させないよう工作しているという言説が見られるが、そうは思えない。

 

過去のポルシェやフェラーリのように独占ライセンスを結んでいたわけではないため、金銭的メリットも無い。また、『グランツーリスモ5(2010)』と同時期に存在した『Forza Motorsport 3(2010)』が20車種ものトヨタ車を収録していたことを鑑みると、工作するとしても今更感に絶えない。

 

次に考えられるのが、 トヨタ上層部のゲームに対する認識だ。J-CASTの記事に「若者の車離れ「自動車ゲーム」が原因」と幹部が発言した旨の報道が確認できる。が、こちらの可能性も薄い。この報道自体、2009年のものであることに加え、今年に入って「若者のクルマ離れ」の矛先が自動車税に向かっているからだ。2018年5月に日本自動車工業会会長に就任した豊田章男氏は自動車税減税のロビー活動に積極的だ。

 

また、マイクロソフトとの不仲説も説得力に欠ける。2016年、microsoftWRCにおけるトヨタGAZOOレーシングのスポンサーとなった(ソース)ほか、2017年にはコネクテッドカーの特許ライセンスを締結している(ソース)。

 

最も説得力がある説は、トヨタがカスタムカーを快く思っていないというものだ。確かに『Need For Speed』や『Forza Motorsport』はエアロやホイールといった外見が大きく異なるカスタムが可能だ。一方、『グランツーリスモSPORT』ではサスペンションやタイヤのグリップ性能といった簡易なチューニングに留まっており、外見が異なるカスタムが不可能という事実は興味深い。

 

トレーラーで確認できるトヨタ

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「T100 SR5 トロフィートラック…?」

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「ハイラックス!」

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「もうピックアップトラックはいいよ……」

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「……」

 

2018年はトヨタ自動車のゲームに対する姿勢が軟化することに期待したい。

 

参考記事

No Toyota Street Cars for Forza Motorsport 7 - IGN

トヨタ車は「Need for Speed Payback」でも登場しない

豊田章男自工会新会長吠える! (1/3) - ITmedia ビジネスオンライン