TRYDERの一週一雑

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PS4版デッドライジング 感想

どうも、TRYDERです。

土日でパーッとデッドライジングをクリアしたので、ネタバレ全開で感想を書きたいと思います。

DEAD RISING (デッドライジング) 【CEROレーティング「Z」】

※画像はXbox360版ですがPS4版をプレイしました。

 

今回は『デッドライジング』のはっちゃけぶりに語り口も合わせて、バリッバリの口語調で本文を書きました。問題はデッドライジングほどのユーモアが自分に内在していない点ですが… 

 

とは言え、やっぱり気取って書かないと書きやすいですね。フランクな語り口が苦手な方は読まないことをオススメします。では始めます。 

 

デッドライジングの前衛性

デッドライジングは河野禎則氏がディレクションを勤めたゾンビパラダイスアクションとかいう謎ジャンルゲーム。まあロックマンDASHにゾンビ一杯敷き詰めたとか言えば分かると思う。氏はロックマンDASHディレクションにも関わっているらしいし、元来こういうオープンフィールド内でキャラクターにアクションさせるのが得意な人なのかもしれない。

ロックマンDASH

▲『デッドライジング』もフリーランニングRPGの系譜を感じる作りだ

デッドライジングの魅力はとにかくゾンビが一杯いるところ。ゾンビが七分に床が三分みたいなレベルで多い。デッドライジングは2006年Xbox360で発売、Xbox360は2005年発売ということを鑑みると処理落ちしそうなレベルのゾンビを揃えた技術は結構凄い。

だって、Xbox360末期の2015年には「ダークソウル2」やら「Forza Horizon2」やらが出ていることを考えてみて欲しい。第7世代*1ソフトの初期と末期のグラを比べると一目瞭然だろう。正直デッドライジングのグラはPS2をアプコンしたレベルだけど、ゾンビの数だけは今の時代にプレイしても一級品だなと思う。

▲圧倒的密度のゾンビたち

技術だけじゃなくてテーマも当時は珍しい。2017年も終わろうとしているけど、この世はゾンビゲームで満たされている。インディー界でもゾンビ、ゾンビ、ナチゾンビみたいな感じ。けどこういった流れが出来始めたのは第7世代初頭と中盤の過渡期辺りだと個人的に感じる。

cod初のゾンビモードが実装された『CoD:WaW』とか『L4D』が発売されたのは2008年、変わり種だけど『プラントVSゾンビ』は2009年、『RED DEAD REDEMPTIONアンデッド・ナイトメア』は2010年。言わずと知れた『バイオハザード』に続いて2006年にゾンビゲーを出したカプコンは結構なイカれたセンスを持った会社なんじゃないかとか思っていた。

 

 

高尚だかB級だか分からないストーリー

話が逸れたから戻るが、とにかくデッドライジングの魅力はゾンビわんさかモリモリってこと。主人公のフランク・ウェストがショッピングモール内のあらゆる物(看板やらディスプレイやらショッピングモールにあるオブジェクトならなんでも)をぶん回してぶん投げて何千人ものゾンビを殺していくのがこのゲームの醍醐味。そんな彼の職業はフリージャーナリスト。この時点で設定の頭が悪い(褒め言葉)。銃を使えるかと聞かれて「戦場カメラマンなんでね」と返す彼のセンスも頭の悪さを象徴している(褒め言葉)。

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そんな調子でストーリーが進行していく。最初は封鎖都市がある的な噂を聞きつけたフランクがカプコン製ヘリに乗って取材を敢行するわけだが、そのヘリは落ち……ない! そのままショッピングモールに降り立ってゾンビパニックに直面する。あ、ちなみにこのゲームは乗ってきたヘリが迎えに来る72時間を過ごすわけだが、エンディングでヘリが迎えに来た時に当然落ちます。やっぱりカプコン製はダメだな。

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それはさておき、このゲームは展開もB級。飼い犬がゾンビの中にいるのを見たBBAがバリケードを突破して犬を保護しようとすることでゾンビがショッピングモール内に押し寄せてくるという導入。その後、ファックだシットだの言いつつ黒幕のテロリストを突き止める展開に移行する。実はこのゾンビ、アメリカ政府が食糧問題を解決するために中南米で極秘裏に行った研究の過程で偶然生み出された寄生虫による仕業で、黒幕はその寄生虫が流出してゾンビ化した村の生き残りらしい。

ゾンビ映画に一人はいるアホな奴というお約束を遵守

▲ゾンビに囲まれて一言「まいったな」。既視感あるシーンに歓喜

▲もはやメタ発言まで

何か中南米系の兄妹がアメリカに乗り込んできて復讐する構図が「コラテラル・ダメージ」っぽいなあ……とか思いつつ、牛の飼育コストダウン研究の過程で寄生虫に手を出して結果ゾンビ肉プロジェクトで食糧問題解決とかこれまた「ソイレント・グリーン」めいた何かを感じつつ、なんやかんやで黒幕を倒すのがゲーム本編。

まあ、主人公じゃなくて肉屋に殺されるんだけどね。黒幕は死の間際に「貪欲に食べ続け増えていくアメリカ人…ゾンビと一緒だな…」とか食糧問題に対して上手いことを言いつつ死んでいくんだけど、肉屋に殺されたんだけどね。

▲右で吊るされている男が黒幕。これでいいのか

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▲豚が吊るされている映像でこのシニカルなキャプション。デッドライジングで一番の知的ポイント

そうこうして真ENDに辿り着くと、モールに特殊部隊が突入してきて、事件に関わる目撃者とかを掃討して封殺しようとしてくる。ラスボスはこの特殊部隊の隊長。モールを脱出したフランクは隊長の乗る戦車とバトって、戦車の上で肉弾戦をしてめでたしめでたし。こういう脈絡が強引なところも洋ゲーっぽい。洋ゲー意識した『メタルギアライジング』とかもラスボスが上院議員だし、『CRYSIS』も北朝鮮兵と戦ってたと思ったらラスボスはエイリアンと戦ってるし。

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▲ラスボス。一番上の画像からどうして下画像に至ったのかプレイした自分もよく分からない

 

 

サイドミッションをやる時間がねえ

こんな感じでストーリーが魅力的。更にサイドクエストもあるってんだからデッドライジングは太っ腹。サイドミッションはセーフルームから逐一トランシーバーで連絡が入って発生地点を知ることが出来る。この連絡は敵との戦闘中もお構いなしにしつこくかけてきて、無視してもかけ続けてくれる親切設計。応答すると武器も所持できずジャンプできないため敵の真っ只中でもゆっくり内容を聞ける。途中で切っても間を置かずかけ続けてくるので忘れることがない

▲トランシーバーを耳に当てているのが分かるだろうか。一切武器が使えず、ジャンプも出来ないから迷惑この上ない。

サイドミッションは生存者をセーフルームまで連れてくるのがタスクだが、この生存者AIがとろくさくて『バイオハザード4』の大統領の娘を彷彿とさせる動き。そんなフルストレスの中で、輝く薄明光線がサイコパスの存在。サイコパスは文字通りゾンビパラダイスの中にいて狂ってしまった人々。ベトナム帰りの退役軍人が「ベトコン殺す」的ノリで襲ってきたり、キモオタみたいな奴が火炎瓶をしこたま投げつけて来たり個性あふれるサイコパス陣は今思い出してもクスッとする。

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▲個性豊かなサイコパスたち

そんな魅力あふれるサイドミッションだが、プレイする時間がねえ……。何故なら時間制限ミッションだから。これはサイドミッションだけじゃなくて、メインミッションも同じ扱いだから質が悪い。メインが時間切れになると真相は闇の中になるってんで、サイドミッションやる時間がねえ……に尽きるわけだ。2Dアクションの強制スクロールをやってる気分で非常に疲れた。

▲常に時間に追われるやり手ビジネスマンの気分を味わえる

 

マネキンぶん回しとけばいいんだよアクション

デッドライジングはフランクのレベルアップに連れて色々ラリアットとかタックルとかアクションを覚えられるんだが、一対一想定のこれらは大量のゾンビにはあまり効果がない。また、モール内のあらゆる物をぶん投げられると言っても、ゾンビが七分に床が三分のデッドライジングにおいては効果が薄い武器も多く、最強の武器は結局一つに落ち着く。それはマネキンの胴体です。

▲バイクに乗ったボスにも安定のマネキン

マネキンの胴体は振りモーションが早いことに加えて、耐久性も高くほぼ一撃で確実にゾンビを倒すことが出来、ボス戦でもゴリゴリ体力を削れる最強の武器。とりあえずこれぶん回してモーゼの如く、肉体とマネキンでゾンビ海を割っていく。ゾンビだけじゃなく特殊部隊もマネキンでハメ殺し。開発陣がそこまでの強さをマネキンに与えるクレイジーさを鑑みるに開発陣が一番のサイコパスなのかもしれない。セーブポイントがトイレっていうところとかやっぱりセンスが光っているのは間違いない。

▲マネキンで築いた死体の山

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▲トイレは現実世界でも一種のセーブポイント

 

 

とは言え、今プレイしたら時代遅れ

こんな感じで色んなセンスが爆発しているのは間違いない。けど、やっぱり時代遅れ感は否めない。ゾンビももりもり欠点ももりもりだ。これは現代のゲームと比して、セルフセーブ・一対一を想定したアクション・敵の密度・移動距離・時間制限という不便さが目につく。これも相まって難易度にも直結しているが、中でも特にセルフセーブはキツイ。改めてオートセーブの偉大さを気付かされた。

 

また、上述した通りメインミッションやサイドミッションが時間制限っていうのもせっかくの舞台を台無しにしているように思う。『ムジュラの仮面』みたいに効果的な時間制限の使い方をしているゲームもあるけど、使い方が下手な時間制限はストレスフル。せめてMGS5みたいにファントムシガー的アイテムがあればよかったのにと思わずにはいられない。

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▲時間を進めるアイテム「ファントムシガー」

 

まとめ

イカれたセンスのサラダボウルをゾンビゲーが主流じゃない頃にリリースした前衛性は見受けられるが、今の時代では受け入れがたい仕様が多い。

これは2006年のゲームのため当然のことだが、PS4というリマスター版でリリースされた以上、現代のゲーマーの手に触れる機会が多いと思うので一応の注意という言及だ。

それでも当時は海外レビューで高評価だったし、ナンバリングが4まで続いていることを鑑みるとフランチャイズ成功の嚆矢と言えるだろう。ハードコアゲーマーには刺さる一作だと思うので、そういった方にはオススメしたい。

 

 

*1:第7世代―Wii,PS3,Xbox360を指すゲーム用語。WiiU,PS4,Xbox ONEは据え置き第8世代。Nintedo Switchは据置・携帯のハイブリットであるため定まっていない