スマホゲームアプリテイスティング【第2回】―Downwell
どうもTRYDERです。
新社会人の方々は入社して1ヶ月経過した頃でしょうか。恐らく、あまりの時間の無さに戦慄し、「社畜www」とか言ってた自分に絶望し、行き交うサラリーマンの背後に操り糸を幻視するようになると思います。そして、ゲーム好きは悟るのです。「あ、こりゃ家庭用ゲーム機なんて売れるわけねーわ……」と。
そんな社畜どもがゲームをするには通勤時間しかありません。そこで今回のスマホゲームアプリテイスティング第2回でオススメしたいゲームがこちらのDownwell(¥350)です。
では、始まります。
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Downwellとは
実は過去にドキュメンタリームービー「BRANCHING PATHS」を紹介しているのですが、このムービーにはDownwellとその開発者、もっぴん氏が登場しています。
Downwellを一言で表すと、以下に尽きます。
「銃器が内蔵されたブーツを履いて、井戸を下っていくゲーム」(byもっぴん氏)
▲もっぴん氏によるDownwellについてのプレゼンの様子(BRANCHING PATHSよりキャプチャ転載)
着想のきっかけはスマートフォンの縦長の画面だったそう。縦長の画面内で何が出来るかを考えた時に、画面を井戸に見立てて、下に降りていくスクロールアクションに至ったのだとか。
また、もっぴん氏はRami Ismail氏の記事を読み、1週間に1本のゲームを作っていたようで、Rami Ismail氏の所属するVlambeer製ゲームの空気も感じます。
まあ、その辺の詳しいサクセスストーリーは「この先はキミの目で確かめてくれ」ってやつなのでさっさとゲーム紹介。Google Playの説明はどれどれ……
Downwell は、果てしなく深い井戸を下っていく2Dジャンプアクション・シューティングゲームです。
靴型兵器・ガンブーツを駆使して、敵を撃ったり踏んづけたりしながら、毎回地形の変化する奇妙な井戸を攻略していくこととなります。
アイテムを拾ったり、お店で買い物をしたり、レベルクリア時に取得するアップグレード等を頼りに、ひたすら井戸の底を目指しましょう。
シンプル・直感的な操作方法
Downwell はタッチデバイス専用にデザインされており、爽快でなおかつ深みのあるゲームプレイをたった3ボタンでプレイ可能にしています。ガンブーツ
ガンブーツは撃つことによって敵へ攻撃できるだけでなく、落下の減速にも使え、安全な空中移動・着地の補助となります。アイテムとアップグレード
異なった武器やアップグレードを入手することで、ゲームのプレイの仕方が少しづつ変わっていきます。自分に合ったアップグレードの組み合わせを見つけていきましょう。ランダム生成
ゲーム中のレベルは全てランダム生成されており、プレイする度に異なった地形となっているので、ステージの記憶は役に立ちません - あなたのゲームの腕が試されます。
「はあ……簡単そうやん。ヌルゲーかな?」そんなふうに考えていた時期が僕にもありました……
こちらがゲーム画面。説明を入れたらごちゃごちゃしてしまいましたが、操作は左、右、ジャンプ&ショットだけで超簡単。チップチューンのBGMとガンブーツから発せられる様々な効果音が井戸の落下というだけの動作に彩りを与えます。
このゲーム内ですべきことも至ってシンプル。ガンブーツで敵を倒すか、踏み潰して(赤色の敵は踏めない)降りていくだけ。自機の強化や回復は道中に現れる横穴や店に立ち寄って行い、敵からアイテムがドロップすることはありません(※ジェム除く)。また、ステージクリア後に一つアップグレードが貰えるのでそれでも強化及び回復が可能。
このように、特別なテクニックを要しないシンプルなゲームなのですが、皆さんが知っての通り、ボタン数が少ないからとて難易度が低いわけではないです。スーパーマリオブラザーズをイメージして頂けたら分かりやすいと思います。そう、このゲームはとても歯ごたえのある難しさなのです。
以下にその難しい理由を列記していきます。
・難しいポイント1―ゲームスピードが早い
“落下していく”という性質上、自機は加速していきます。そのため、瞬時に敵を見切って倒すか避けるかを判断しなければならないので反射神経と判断力がモロに問われます。
・難しいポイント2―死にゲー、覚えゲーではない
地形も毎回ランダム生成されるので死んでマップを覚えるタイプのゲームではありません。上記した通り、反射神経と判断力が無ければ頓死です。
・難しいポイント3―登れない
スクロールアクションだと前に戻れたりしますが、このゲームではひたすら降りていくので登れません(※ジャンプや三角飛びを除く)。そのため、横穴を見つけても上手く降りられなかったら回復や強化が出来ないんですよね。ポイント1の落下速度が速いということにも関連して難しさを高めている点の一つだと思います。
・難しいポイント4―回復手段が限定されている
上記した通り、横穴に入っても、ステージをクリアしても回復アイテムが出てくるかはランダムなので、被弾を最小限に抑えないといけません。敵の死体を食べるスキルをゲットすれば回復出来ますが、敵を倒す作業が伴うのでそれもリスクになりえます。
これらの四点から、高い難易度のゲームであることがお分かりいただけたでしょうか。
正直、この手のゲームが苦手な人にはあまりオススメ出来ませんが、ハードな難易度を求めるファミコン世代の方々などには、どストライクの一作だと感じます。
・気になる点
スマートフォンの画面から着想しただけにスマートフォンが一番の適合端末なのかと考えていましたが、ゲームスピードが速く、繊細な操作を要求する本作をプレイするにあたりスマートフォンは相応しくないと個人的には考えています。(スマホゲームアプリテイスティングと銘打っておいてアレなのですが……)
「Downwellとは」の項目で掲載したゲーム画面を見ていただければ分かる通り、下部に設置されたボタンで操作します。しかし、下に敵がいるので自分の指とボタンがどうしても邪魔なんですよね。加えて、繊細な操作が指ではしにくいです。なのでこのゲームを遊ぶならPC版が一番なのでは無いかと思います。
▲steam版。このようにすっきりした画面で、十字キーで微調整操作も可能です
・総評
もっぴん氏はBRANCHING PATHSの中で、「周囲からは西欧のゲームのようである」と評されると語っていますが、個人的には難易度含めてファミコン時代のスクロールアクションのようであり、元来あったゲームの根本的な面白さのみを抽出したような作りのゲームだなと感じました。
更には、高いゲームスピードを伴うのでシューティングゲームの要素も感じたり。進んだら戻れない点も似ているように感じます。
このゲームの難易度は高めですが、理不尽ゲーとかいうのではなく本当に自分の反射神経との闘いなんですよね。
なので、敵を避けて倒して攻略が順調に進んだ時のゾーンに入っている感覚は脳汁ドバー、いわゆる一種の中毒性というのが存在しています。生粋の高難易度ゲーム好きには間違いなくオススメ出来る一作です。